Windows 10 Homeで旧Microsoft Edge(Edgeレガシ)を使う方法

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Windows 10 Homeで新旧Microsoft Edgeの両方を使う方法をみつけました!

検索してもWindows 10 Proでのやり方 しか出てこなくて困ったんですが、ようやくみつけました。Windows 10 20H2アップデート後の対処法も追加しておいたので参考になれば幸いです!

ということで、この記事ではWindows 10 Homeでの設定手順をご紹介します。

Edgeレガシは2021年3月9日で公式のサポートが終了し4月13日にリリースされるアップデートでOSから削除されると発表 されました。それ以降はEdgeレガシでのテストが必要なことはほぼないと言って良いでしょう(いまもないと思いますが)。

念のため残しておきたいEdgeレガシ

Windows Updateで新Edgeに自動アップデート されますがロールアウトには数カ月かかるはずなので、アップデートが終わるまでは世の中に新旧Edgeユーザが混在することになります。その期間はウェブ制作時のテスト用に旧バージョンのMicrosoft Edgeレガシ(または従来版)にもアクセスできるようにしておいたほうが良さそうです。

ということで、僕はテスト用にVirtualBox(その後Parallelsに移行)で走らせているWindows 10 Homeで、Chromiumベースの新Microsoft Edgeと旧Microsoft Edge(Microsoft Edgeレガシ / 従来版)を使えるように設定しました。

※ 失敗したときに元に戻せるように、念のためOSのバックアップを取るなどしてからやることをお勧めします。

環境

今回の設定を行った際の僕の環境です。

  • Windows 10 Home(10.0.18363 ビルド 18363)
  • Windows Updateで新Edgeに更新されていない状態
  • macOS Catalina 10.15.5上のVirtualBox 6.1.8で走らせてます(関係ないと思いますが)

Windows 10 Homeで新旧Edgeを共存させるための設定手順

僕の環境では、以下の方法でうまく行きました。

1. 新Edgeをアンインストール

新Edgeがすでにインストールされていたらアンインストールします。

注) Windows Updateで更新された新Edgeの場合、アンインストールはできない ようです(未確認)。念のためEdgeの更新をブロックしておいたほうがよさそうです。

2. レジストリ エディターでキーを追加

Win + Rで「ファイル名を指定して実行」を開いて「regedit」と入力して「OK」を押します。(VirtualBoxで走らせてる場合、右Command + R

「ファイル名を指定して実行」にregeditと入力された画面

レジストリ エディターが起動するので、以下のキーに移動します。

コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft

次に「Microsoft」以下に「EdgeUpdate」という新しいキーを作成します。「Microsoft」を右クリックするか、選択した状態で「編集 > 新規」で新しいキーが作成できます。

レジストリ エディターのスクリーンショット。コンテキストメニューで「新規」メニューが表示されている状態

今度は「EdgeUpdate」に値を追加します。

  • EdgeUpdateを選択した状態で、右側の余白の部分を右クリックして「新規 > DWORD(32 ビット)値(D)」を選択。
  • 名前を「Allowsxs」にして「値のデータ」を「1」に設定。
レジストリ エディターのスクリーンショット。右側のパネルにコンテキストメニューで「新規」メニューが表示されている状態

これで、レジストリ エディターでの作業は完了なので閉じて大丈夫です。

3. 新Edgeをインストール

Microsoft Edge Update で新Edgeをインストールします。

インストールが完了すると、スタートメニューのアプリ一覧に「Microsoft Edge(新規)」と「Microsoft Edge 従来版」が表示されました!(やっとできたw)

Windowsのスタートメニューのアプリ一覧にMicrosoft Edge(新規)とMicrosoft Edge 従来版が表示されている画面のキャプチャ

これで、必要なときに両方でテストができる環境を整えられました(今後、必要なくなることを願いますが…)。

Windows Updateで更新されないようにブロックしておく

Windows Updateで更新されるのをブロックしておかないと、Edgeレガシ(従来版)にアクセスできなくなる可能性がありそう なので、ブロックの設定もしておきます。

手順は以下の通りです。

レジストリ エディターでキーを追加する

上の手順と同様に、レジストリ エディターで新しいキーを追加します。今度は、以下に「EdgeUpdate」という新しいキーを作成します。先ほどとは場所が違うのでご注意を!

コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft

今度は「EdgeUpdate」に値を追加します。

  • EdgeUpdateを選択した状態で、右側の余白の部分を右クリックして「新規 > DWORD(32 ビット)値(D)」を選択。
  • 名前を「DoNotUpdateToEdgeWithChromium」にして「値のデータ」を「1」に設定。

設定すると以下の画面キャプチャのようになります。これでリスタートすれば完了(のはず)です!まだWindows Updateがきていないので確認できないですが、更新されないといいな…

レジストリ エディターのスクリーンショット。HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft以下に「EdgeUpdate」キーが作られ「DoNotUpdateToEdgeWithChromium」という値が1に設定されている

Windows 10 20H2アップデートでスタートメニューから消えてしまった後の対処法

Windows 10 20H2アップデート(2020年10月アップデート)をインストールしたらスタートメニューにあったMicrosoft Edge(従来版)が消えてしまいました。ついにアンインストールされたのかと思ったのですが、そんなことはなかったようです。以下の手順でMicrosoft Edge(従来版)を起動できました。

1. レジストリ エディターで指定のキーを削除

レジストリ エディターで以下のパスにある「BrowserReplacement」を削除します。レジストリをいじるので、システムのバックアップをしてから作業するなど、注意してやってくださいね。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\EdgeUpdate\ClientState\{56EB18F8-B008-4CBD-B6D2-8C97FE7E9062} 

2. 従来版Edgeへのショートカットを作成

デスクトップ画面を右クリックして出てくるメニューから「新規作成 > ショートカット」を選んで以下にショートカットを作成します。

%windir%\explorer.exe shell:Appsfolder\Microsoft.MicrosoftEdge_8wekyb3d8bbwe!MicrosoftEdge 

これで、作成したショートカットからMicrosoft Edge(従来版)を起動することができます。

参照した以下の記事ではSearch Boxで「Edge」と検索すると出てくるとあったのですが、僕の環境では出てきませんでした。ちなみにタスクバーにピン留めしても再起動後には新Edgeに上書きされてしまいます…。Microsoftさん、どうにか旧Edgeを葬り去りたいらしい(通常のユーザ向けにはそうあって欲しいですけど)

Winows 10 Proのやり方を試してもダメでした

ちなみに、こちらの記事 で紹介されている方法は、僕の環境ではうまく行きませんでした。

まず、Windows 10 Homeにはローカルグループポリシーエディター(gpedit.msc)がなくて、そこでひっかかります。でも、Windows 10 Homeでローカルグループポリシーエディターを使用する方法 があって試してみたんですが、それでもダメでした。

ローカルグループポリシーエディターを使ってMicrosoft Edgeの更新ポリシーの「Microsoft Edgeでのブラウザーの同時実行エクスペリエンスを許可する」を有効にするところまではできました。でも、新Edgeをインストールすると旧Edgeが上書きされてEdgeレガシが出てきませんでした。

再起動したり、更新をブロックするBlocker Toolkit を入れたりしてみたんですが、何度やってもダメでした。

参考サイト

以下のサイトを参考にさせてもらいました。ありがとうございます。

さいごに

Windows Updateを通じて自動的にアップデートされる予定のMicrosoft Edgeですが、日本ではコロナウイルスの影響で2020年4月17日以降にロールアウトされる予定 だそうです。

日本でもはやくロールアウトされて、旧Edgeのことは心配しなくても良いようになってほしいですね。

About the author

Rriverのステッカーが貼られたMacBookの向こうにいる自分のMemojiの似顔絵

「明日のウェブ制作に役立つアイディア」をテーマにこのブログを書いています。アメリカの大学を卒業後、ボストン近郊のウェブ制作会社に勤務。帰国後、東京のウェブ制作会社に勤務した後、ウェブ担当者として日英バイリンガルのサイト運営に携わる。詳しくはこちら

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“Windows 10 Homeで旧Microsoft Edge(Edgeレガシ)を使う方法” への3件のフィードバック

  1. けんさん より:

    この方法を実施しましたが、旧型Edgeに新型Edgeが上書きされて、Edgeレガシーが表示されませんでした。

    • ryo より:

      Windows 10 20H2のアップデートで消えてしまっているということはないでしょうか?
      僕の場合、20H2のアップデートでメニューから従来版(旧型Edge)がなくなってしまいました(以下のリンクのセクションをご参照ください)。

      ちなみに、ここで書いてあるのはレジストリを編集する方法なので、記事中にも書いてあるようにバックアップなどをとって元に戻せる状況で実施することをお勧めします。
      https://parashuto.com/rriver/tools/new-and-old-microsoft-edge-on-win10-home#win-20h2

      ちなみに、お使いのWindows 10のバージョンはご存知でしょうか?

      • けんさん より:

        バージョンは、1909になります。