レスポンシブだとページ設計の自由度が低くなるのか?

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先日、ランディングページの制作を依頼した際、レスポンシブだと設計の自由度が低くなるのでデスクトップ版とモバイル版を分けて制作することを勧められました。

ふむふむ。なるほど。そうなのか…。

いやいや。ちょっと待て。
それってどちらかというと制作者の技量の問題なのではなかろうか?

もちろん、レスポンシブだと設計段階で考えないといけないことが増えるけど、それを「自由度が低くなる」と言えるのかというと、ちょっと違う気がするし。まぁ、言葉のあやなのかもしれないですけど。ユーザがどんなサイズの画面でアクセスしてくるかわからないマルチデバイスのこの時代に、モバイルとデスクトップというざっくりとした2つの画面サイズのみに向けてページを作るのはどうなんだろうか?メンテも二度手間になるし…。

というのが、当初のリアクションでした。

だいぶ昔の話になりますがレスポンシブWebデザインの本 を書いたこともあり(かれこれ5年前)、どちらかというとレスポンシブ寄りな考えを持っているので、同じコンテンツのページで、しかも、自由度が低くなるからという理由で別ページを制作するのには違和感があります。

とはいえ…

とはいえ、せっかくの提案だし試して検証してみたい気もしています。別ページにすることでより良い最適化ができて相対的なコンバージョン数を増やせるのであれば、やってもらおうじゃぁありませんか!笑。

依頼側としてはユーザ体験を損なわずにより良い成果があげられるのであれば、なんら文句はありません。たとえメンテの手間が増えたとしても、目的達成のために必要な手間をかけるのはやぶさかではないですし。

やってみないとわからないことも多いですし。そこから学べることも多い気がしています。

たとえば、以下のようなことを実務レベルで検証できるのも楽しみです。

レスポンシブでは本当に最適化がしにくいのか?

逆に言うと、デスクトップ版とモバイル版を別ページにして設計したら、そんなに最適化がしやすくなるのかというのが疑問でもあり、どんなものが出来上がってくるのか楽しみでもあります。これは嫌みでも何でもなくて。実際にレスポンシブではやりにくいレイアウト構成などもあると思うので、そのあたりの最適化を施すことでコンバージョン率を増やすことが実証できたら、これからのウェブ制作を見直す、というか制作の幅を広げる良い機会になります。

さらに、モバイル版とデスクトップ版を別ページで作ることで発生する課題とか問題とかも再度、肌間隔でつかめる良い機会にもなりそうです。

情報サイトは基本レスポンシブでいいという考え方に代わりはないですが、小数点以下で結果を争うランディングページなどの制作の場合は、あえて別ページで作るというオプションやコンテンツの動的な出し分けをするオプションも積極的に取り入れていくことを考えても良いのかもしれません。

この辺は納品されたページと実践で得られた解析データを照らし合わせてみて、制作者の技量によってはレスポンシブで対応できる物ではないのかとか、動的にコンテンツを出し分けたほうが効率的なのかといったところも検証できそうです。

できることなら、同じコンテンツでレスポンシブ版も作ってA/Bテストができたら、面白い検証になると思うんですけどね。そこまでの贅沢はしてられませんけど。

間のサイズはどうするのか?

デスクトップ版とモバイル版の2つに分けてページを作ったとして、その間のサイズの画面にはどのように対応するのか?どうやって実装して、どのような結果が得られるのか。楽しみです。

たとえば、デスクトップ版は1024pxとか1280pxあたりでレイアウトをデザインして、モバイル版は320pxでするとして、iPadの768pxあたりとかどうするんだろうか?モバイル版を可変サイズにして表示させるのか、そのまま表示させるのか。それとも、デスクトップ版をそのまま表示してスクロールさせるのか。表示の切り替えはどうするんだろうか…とかとか。

間のサイズが最適化されてなくても意外とコンバージョンがあがる、なんてことも?可能性はゼロではないですし。世の中なにが起こるかわからないですからね。いまいちど検証できるのはありがたい。

さいごに

最終的には、そんなことするんだったらレスポンシブで作った方がよかったんじゃないの?と思うことも多いんだろうなぁと思いつつ。ここはぐっとこらえて余計な口は挟まずに結果を待ちたいと考えています。

では、Happy making irresponsive sites!(造語)

About the author

Rriverのステッカーが貼られたMacBookの向こうにいる自分のMemojiの似顔絵

「明日のウェブ制作に役立つアイディア」をテーマにこのブログを書いています。アメリカの大学を卒業後、ボストン近郊のウェブ制作会社に勤務。帰国後、東京のウェブ制作会社に勤務した後、ウェブ担当者として日英バイリンガルのサイト運営に携わる。詳しくはこちら

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