Alfredの使い方とおすすめワークフロー

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alfred3

Alfred 」は一度使い方を覚えてしまうと超便利なんですが、使いこなすのはなかなか難しかったりしますよね?

ということで、この記事ではAlfredの基本的な使い方を詳しく説明しています。「基本的」といっても、作業効率を上げられるめちゃくちゃ便利なものです。使いこなして快適なMacライフをおくりましょうw

※この記事は有料版のPowerpack の機能を前提に書いています。Powerpackは34ポンドで購入できます。僕は生涯アップグレード無料の永久ライセンス(59ポンド)で使っています。(金額は2022年5月17日現在のもの)

進化を続けるAlfred

Macのランチャーアプリとして知られるAlfredですが、アプリの起動だけでなく、Mac内のあらゆるものの検索や操作、スニペット機能やワークフロー機能まで、Macでの作業効率をアップしてくれる機能満載の超便利アプリです。

バージョン3ではワークフロー機能の改善やクリップボード機能のマルチメディア対応、さらにスニペット機能まで追加されました。また、バージョン4 では設定の検索機能や設定画面の改善、ダークモードへの完全対応、ワークフローまわりの機能追加・改善が行われ、さらなる進化を遂げています。

超基本編

まずは、超基本編として基本的な使い方を紹介していきます。

アプリのランチャー

Alfredを立ち上げてアプリ名を入力するとアプリが起動できます。

システム機能のショートカット

スリープ、スクリーンセイバー、再起動、ゴミ箱を空にする、システム終了、アプリ終了など、システム・コマンドをAlfredから実行できます。僕は休憩の際にデスクを離れるときにスリープをよく使います。

alfred-sleep

デフォルトで設定されているシステム機能のキーワードをいくつか紹介します。

キーワード 機能の説明
sleep スリープ
screensaver スクリーンセイバーの起動
restart Macの再起動
emptytrash ゴミ箱を空にする
shutdown システム終了
quit 'アプリ名' アプリの終了

他のものはAlfred Preferences > Features > Systemで、設定を確認できます。

ファイルやフォルダの検索

実は僕はあまり使わないんですけど、この辺の挙動をしっかり覚えたらもっと活用できそうです、よ、ね?

Alfredを起動してSpaceを押すとopenと同様にファイルの検索ができます。ファイルを検索してFinderに表示したい場合はfindキーワードでできます。

alfred-open-file
キーワード 機能の説明
open ファイルを検索してデフォルトのアプリで開く
Space 「open」と同様にファイル検索をしてファイルを開くことができます。
find ファイルを検索してFinderで開く

GoogleとかAmazonとか、よく検索するサイトをAlfredから検索できます。僕は自分のブログの過去記事を参照したいときに検索することも多いので、Alfred Preferences > Features > Web Searchで以下のCustom Searchを設定しています。

alfred-custom-web-search

これで「rriver ‘検索キーワード’」を入力すると、このブログの検索結果がブラウザで開きます。

alfred-rriver

まだある便利な基本機能

キーワード 機能
define ‘単語’ 単語をMacの辞書で検索ができます。辞書の環境設定で入れている辞書が検索できます。キーワードをdなどの短いものにしておくとより快適に単語の検索ができます。日本語も英語も調べられます。
clipboard クリップボードにコピーした内容が、テキストだけでなく画像やファイル一覧などが一覧で表示されて、ペーストできます。わざわざAlfredを立ち上げてキーワードを打ち込まなくても、⌘ + ⌥ + Cで呼出すこともできます。
365*24 普通に簡単な計算ができて、Alfred内で結果を表示してくれます。Enterを押すとクリップボードに結果をコピーしてくれます。
= より高度な計算ができるそうです。sin()、cos()、tan()とか、log()とか?僕は使わないですけど、例えば「=sqrt(2)」と入力するとルート2を計算してくれます。
itunes iTunes Mini Playerの起動。⌘ + ⌃ + ⏎でも立ち上げられます。僕はあまり使わないですけど。

計算は以下のように表示されます。

alfred-regular-calc

より高度な計算をする場合、「=」を使います。

alfred-advanced-calc

あと、1Password と連携できたり、連絡先から人を探してメール書いたりと、人によっては便利な機能もありそうですけど、僕はあまり使いません。

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ファイル操作編

Alfredを立ち上げて「find」や「open」などのキーワードでファイルを検索すると、結果に出てきたファイルに対していろいろな操作ができます。ファイルを選択してを押すと下の画像のように「Action画面」が出てきて、そのファイルに対するいろいろな操作ができます。(検索結果にはescで戻れます。)

alfred-file-actions

ちなみに、これ、Finderで選んだ複数ファイルにも実行できるの知ってました?

MacのFinderでファイルを選択したあと⌘ + ⌥ + \を押すと以下の画面が出てきます(注)。ブログ用に撮ったスクリーンショットを一気に画像編集アプリで開くとか、便利に使えそうですね。

alfred-file-selection-action

注)この操作のショートカットはデフォルトでは⌘ + ⌥ + \になっているのですが、Macで日本語キーボードを使っているとバックスラッシュが入力できません。そのため、Alfredの設定画面のFeatures → Actionsで、ショートカットを変更する必要があります。僕の場合⌘ + ⌥ + ¥に変えて使っています。

ショートカット設定について

ショートカットは設定でいろいろ変更できるので、Alfred Preferences > Features > File Searchから設定を確認してみてください。特に、矢印記号のショートカットの部分は設定がややこしいのでお気をつけください。Default設定がわからなくてすみません。

Alfredは自分好みにカスタマイズがたくさんできるのですが、この辺がUXとかUI的にとっつきにくい要因になってるんでしょうね。難しいところです。

以下、僕の環境でのキーワードとショートカットです。

キーワード 機能
/ ルートからフォルダをナビゲート
~ ユーザフォルダーからフォルダをナビゲート
⌘ + ↓⌘ + ↑ フォルダが表示されている時に⌘ + ↓を押すと選択したフォルダに移動してファイル一覧が表示されます。⌘ + ↑を押すと1つ上の階層のフォルダに移動します。ちなみに、⌘なしで上下記号を押すと一覧の移動ができます。
(フォルダ・ファイル選択時) フォルダやファイルの選択時にを押すと、そのファイルに対する「アクション」を選べます。「Open with…」でアプリを選んでファイルを開いたり「Move to…」でフォルダの移動ができます。
(フォルダ・ファイル選択時) ファイルを選択した状態で⇧キーを押すと、ファイルのQuick Lookが開きます。もう一度押すと閉じます。
⌘ + ⌥ + / 前回Alfredで開いたフォルダからファイル操作ができます。「previous」というキーワードでも同じことができます。
⌘ + ⌥ + ¥ Finderでファイルを選択した状態でこのショートカットを押すと、選択したファイルに対する「アクション」を選べます。例えば、キャプチャした画像を複数選んでAffinity Designerで一気に開いたりできるわけですね。

スニペット機能編

Alfred 3から導入されたスニペット機能ですが、TextExpander などを使ってない方には嬉しい追加機能ですね。僕はaText というやつを使っているので、Alfredのスニペット機能はあまり使わなさそうです。

alfred-snippets

「Automatically expand snippets by keyword」にチェックを入れると、テキストエディターなどにキーワードを入力すると、自動で登録したスニペットに入れ替わります。

ちなみに、この機能をオンにしようとすると、システム環境設定の「セキュリティとプライバシー > プライバシー > アクセシビリティ」が表示されるので、Alfred Text Service.appにチェックを入れて「コンピューターの制御を許可」する必要があります。

alfred-allow-snippets

スニペットの例

例えば、下の画像のように「!table2」というキーワードでHTMLコードのスニペットを登録しておきます。

alfred-snippets-setting

テキストエディタに以下のようにタイプすると

!table2

以下に自動で入れ替わります。便利ですね。

<table>
<thead>
<tr>
<th></th><th></th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td></td><td></td>
</tr>
</tbody>
</table>

スニペットのプレースホルダーについて

かなりベーシックですが、現状、以下のプレースホルダーが使えるようです。

プレースホルダー 説明
{clipboard} クリップボードの内容がコピーされます
{date} 日付がコピーされます。{date:short}、{date:medium}、{date:long}、{date:full}が指定できて、僕の環境ではそれぞれ「2016/08/24」、「2016/08/24」、「2016年8月24日」、「2016年8月24日水曜日」に変換されました。※shortとmediumは一緒ですね…
{time} 時間がコピーされます。日付と同様に{time:short}、{time:medium}、{time:long}、{time:full}が指定できて、それぞれ「16:34」、「16:34:46」、「16:34:46 JST」、「16時34分46秒 日本標準時」に変換されました。

プレースホルダーについては、以下のページでもう少し詳しく説明されています。

便利なワークフロー5選

いろいろ可能性を持ってそうなAlfred Workflowですが、とりあえず以下あたりを入れてみました。

Googleサジェスト

検索したキーワードの検索候補をAlfred内に表示してくれます。Alfred設定画面のWorkflowsで「+」ボタンを押して「Examples」からGoogle Suggestを選ぶとインストールできます。

Time Zones

世界の都市の時間を表示してくれます。

キーワード 説明
tz 設定した都市の時間が表示されます。
tz '都市名' 登録した都市の中から、入力した都市の時間を表示してくれます。
timezone add '都市名' tzで表示される都市を追加します。
Option + クリック 一覧から都市を削除します。

Network

Wi-Fi、Ethernet、VPN、DNSなどMacのネットワーク情報を表示してくれます。

キーワード 説明
wifi ローカルネットワークのIPv4アドレス、Wi-Fiアクセスポイント、グローバルIPなどのWi-Fiの情報を表示してくれます。
eth wifiと同様に、Ethernet(有線接続)の情報を表示してくれます。
wifilist Wi-Fiホットスポットの一覧を表示してくれます。
dns DNSの情報を表示、変更ができます。

Can I Use

Alfred上でcaniuse.com のデータからHTML5やCSS3のサポート状況が確認できます。サクッと、flexboxのサポート状況どうだったっけ?を確認するのに便利ですね。

このWorkflowを使うにはコマンドラインツールのphpが必要で、macOS 11以前ではphpが標準搭載されていますが、macOS 12以降ではHomebrewなどでphpをインストールする必要があります。

alfred-caniuse-workflow
キーワード 説明
caniuse 'キーワード' caniuse.comから簡易版の情報が表示されます。一覧から選択してを押すとcaniuse.comが開きます。

CSS、HTML、JavaScript などのウェブ標準やウェブ開発関連の情報が満載のMDN Web Docs を検索できるワークフローです。macOS 12以降でこのWorkflowを使うにはHomebrewなどでphpをインストールしてWorkflow Environment Variablesでパスを指定する必要があります。設定方法はこちら

デフォルトでは英語ページが表示されますが、ワークフローのsearch.phpというファイルの2-3行目を編集したら日本語ページに飛ぶようになりました。search.phpは、下の画像のようにMDN Searchのワークフローを右クリックして「Open in Finder」を選ぶと出てきます。

変更前

$baseURL = 'https://developer.mozilla.org/en-US/docs/';
$apiURL = 'https://developer.mozilla.org/api/v1/search/en-US?q=';

変更後

$baseURL = 'https://developer.mozilla.org/ja/docs/';
$apiURL = 'https://developer.mozilla.org/api/v1/search/ja?q=';

上の行の変更で日本語ページに飛ぶようになりました。下の行の変更でAlfredでの検索結果が日本語になることを期待したんですが、なりませんでした。ここは要検証です。

macOS 12以降で使う場合

macOS 12以降ではphpが標準搭載されていないので、Homebrewなどでphpをインストールして、Workflow Environment Variablesでphpへのパスを指定する必要があります。以下のキャプチャ画面の右上にあるXに似た記号のアイコンをクリックすると設定できます。

Alfred Preferences画面のWorkflowsでMDN Searchを選択した状態の画面。右上のXに似た記号のアイコンからWorkflow Environment Variablesが設定できる

右下の「+」ボタンをクリックして、NameをPATHに、Valueをphpがインストールされているパスに設定します。僕の場合、M1 Mac miniのHomebrewでインストールしたので/opt/homebrew/bin:$PATHを指定しました。

AlfredのSearch MDN WorkflowのWorkflow Environment Variablesを設定する画面。

さいごにひとこと

以上です!

これでだいぶAlfredを活用できるのではないかと思っています。自分でスクリプトを書くなどして、もう少しWorkflowを極めたいですけど、今回はこの辺で失礼します。

更新履歴

  • 機能しないためLazy Linkの情報を削除しました(2022年5月17日)
  • 古くなっていたのでBluetooth Toggle Workflowのセクションを削除しました(2022年5月17日)
  • MDN SearchのWorkflowをmacOS 12以降で使用する時の注意点を追加しました(2022年5月17日)
  • Can I UseのWorkflowをmacOS 12以降で使用する時の注意点を追加しました(2022年5月17日)
  • Powerpackの金額を更新しました(2022年5月17日)

About the author

Rriverのステッカーが貼られたMacBookの向こうにいる自分のMemojiの似顔絵

「明日のウェブ制作に役立つアイディア」をテーマにこのブログを書いています。アメリカの大学を卒業後、ボストン近郊のウェブ制作会社に勤務。帰国後、東京のウェブ制作会社に勤務した後、ウェブ担当者として日英バイリンガルのサイト運営に携わる。詳しくはこちら

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