閲覧デバイスによってユーザのニーズは変わるのか?

2015/07/05 19:17 | ウェブについての考察など

先日「Responsive design is failing mobile UX 」という記事を読んでどうしても気になったので、ひとこと個人的な意見を書き残しておきます。

意訳すると「レスポンシブ・デザインではモバイルのユーザ体験を満たせない」という題の記事だが、この記事では「ユーザが求めているものは、閲覧しているデバイスによって変わる」と言っていて、ウェブサイトのコンテンツはデバイスによってカスタマイズすべきだと言っています。

Figure out what it is that your customer needs based on the device being used, and deliver that experience.

[意訳]
閲覧デバイスによる顧客のニーズを見つけて、その体験を提供するべきだ

う〜ん、それはどうかな?と。

画面サイズや入力方法(タッチ or キーボード + マウス)などのデバイスの特性によって、消費しやすい・消費しにくいコンテンツや扱いやすい・扱いにくい機能はあると思います。しかし、ある特定のデバイスで消費しにくい情報だからといって、それをユーザが求めていないかというと、話は別です。それは、ユーザが決めることで、閲覧デバイスによって決められることではないからです。

逆にいうと、とあるデバイスで消費しにくく、ユーザに求められていないと勘違いされていた情報が、情報の形や提供方法を調整することで、実はユーザに求められていた情報だったと気づくこともあるのではないでしょうか?

そう考えると、「スマホで見てるから、ユーザが求めている情報は○○だ」といったふうに、ユーザのニーズを短絡的にデバイスに紐付けるのは少し乱暴過ぎると思うわけです。

デスクトップ版のウェブサイトで見た時には存在した内容や機能が、スマホ版のウェブサイトで見たらなかった時のやるせなさは、誰もが経験したことがあると思います。ユーザがたまたま何かを必要としたときに、アクセスしやすい端末がスマホだった、もしくはデスクトップだったからといって、必ずしもユーザ行動が変わるとは思えません。

あくまで第一にユーザの求めるものがあって、その次にデバイスがある。デバイスがあって、ユーザが求めるものが決まるというのは、どうしても逆に思えます。

マルチデバイス対応の際に考えるべき「コンテンツ・パリティ」とは?」という記事で書いた通り、「どんな閲覧環境でも同等のコンテンツにアクセスできるようなサイト設計が理想であり、かつ現実的な選択肢」だという考え方のほうが個人的にはしっくりきています。

ユーザにとって大切なのは、

  1. ウェブサイトやサービスにユーザが求めることは何かを見極めること、
  2. そして、求められる情報や機能に、どのデバイスからでもアクセスできるようにすること
  3. そのうえで、デバイス特性にあわせた情報や機能の提供方法を考えること

だと思います。

どのデバイスで閲覧しても絶対に必要な情報や機能にアクセスできることを担保したうえで、画面サイズや入力方法といったデバイスの特性にあわせた、また、それらを生かした情報や機能の提供方法を考えるのが良いのではないかな、と。同じ見せ方や同じ方法ではなくても、同等の情報や機能は提供できるとはずです。そういう意味でのアダプティブ・デザインなら、どんどんやるべきだと思います。

紹介した記事に書かれていることがすべて間違っているとは思いませんし、良いことも書かれているのですが、タイトルがその内容を台無しにしていた気がしたので、率直な意見を書き残してみました。

Picturefill 2.xにウェブ標準に影響する大きな問題発覚。2.3.1より前のバージョンはアップデート必須

2015/05/30 8:20 | レスポンシブWebデザイン

以前このブログでも紹介したことがある picture 要素のポリフィル「Picturefill 」の2.3.1より以前のバージョンに大きな問題が発覚したそうです。

今後のHTMLの仕様策定に影響する可能性があるため、2.3.1より前のバージョンを使用している場合は必ずアップデートしてほしいとのことです。

Picturefill 2.x問題の要点

CSS-Tricksのゲスト投稿 RICG(Responsive Images Community Group) のMat Marquis氏が告知した内容の要点は以下の通りです:

  1. 2.3.1より前のバージョンは必ずアップデートしてほしい
  2. セキュリティの問題ではない
  3. 2.3.1より前のバージョンで、currentSrc属性に関する問題が発覚
  4. 2.xのアップデートには機能を壊す変更はないので安心してアップデートできる
  5. 今後のHTMLの仕様策定に影響する可能性がある大きな問題
  6. 1.xは関係ない
  7. 2.3.1へのアップデートで問題があったらGithubのIssues でヘルプを要請してほしい

ということで、もしPicturefill 2.3.1より前のバージョンを使っていたら、即アップデートしてほしいとのことでした。また、Picturefill 2.xを使っている方をご存知でしたら、ぜひ教えてあげてください。

より詳しくは…

より詳しくは、英語ですが「Please Update Picturefill — CSS-Tricks 」をご参照ください。

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印刷したら崩れてた!?印刷用CSSのスタイル確認と修正に便利なChrome DevToolsのエミュレータ機能

2015/05/23 10:37 | 制作・効率化ツール

いつでも、どこでもネットにアクセスできる昨今、ウェブページを印刷する機会は減っているかもしれません。でも、いざ印刷したらレイアウトやスタイルが崩れていて使えないものになっていたらユーザに申し訳ないですよね。紙の無駄使いになってエコじゃないですし。

ということで、今回は自分メモ的にプリントCSSの確認ツールのご紹介です。

Chrome DevToolsのメディアタイプのエミュレーション機能

追記: 2016.02.01

以下はChrome 43の方法です。48では方法が違っているのでこちらをご覧ください。

以前は印刷プレビューで印刷用CSSを確認していましたが、なにせ効率が悪いので他の方法を探してみました。なんと、Chrome DevToolsにエミュレータ機能がついてたんですね。さすがです。

以下の手順で、そのエミュレーション機能にアクセスできます。

  1. Chrome DevToolsを開く(⌘ + ⌥ + I)
  2. スマホ(device mode)アイコンをクリック
  3. drawerアイコンをクリックする (EmulationタブでMediaを選択)
  4. CSS mediaにチェックを入れて、ドロップダウンから「print」を選択

これで、インスペクタで要素を選んで、印刷用に適用されているスタイルを確認しながらレイアウトやスタイルの調整が可能になります。

便利ですね。

と、スクリーンショットを撮るべく、このブログで試してみたら…

ん?なんじゃ、こりゃ!?

恥ずかしながら、このブログのPrint CSSは、いま最悪の状態でした。
修正しなくちゃ。。。

自分のサイトもチェックしたらすんごい事になっていた、なんてことがないように、チェックしておいたほうが良さそうですね。

ちなみに、このスクリーンショットを撮った時点でのChromeのバージョンは43.0.2357.65 (64-bit)でした。MacBook Pro (Retina, 13-inch, Mid 2014)のOS X Yosemite 10.10.3で動かしてます。DevToolsは結構頻繁に更新されているので、これら機能の見た目やアクセス方法は変わる可能性があるのでご注意を

Firefoxの場合

  1. Shift-F2で、開発ツールバーを開く(メニューからの場合、ツール > Web開発 > 開発ツールバー)
  2. 「media emulate print」というコマンドを入れてenter

これで、印刷用CSSのスタイルで描画されたページが表示されます。スタイルを元に戻すには、開発ツールバーに「media reset」と入力してenterを押せばOKです。

Firefoxのバージョンは33.0でした。

見えないところにもこだわる「粋」なはからい

たとえば、イベント会場やお店のアクセス情報や地図を掲載しているページは、印刷して持って行くユーザも少なからずいると思います。

そういったページだけでも、A4で1枚に収まるレイアウトになるように工夫するなど、ちょっとした心遣いができると、日本的な「おもてなし」になるのではないでしょうか?

見えないところにもこだわる「粋」なはからい

好きです。

HTML5やCSS3のサポート状況を簡単に記事に挿入できる「Can I use…」のWordPressプラグインが便利

2015/05/06 21:05 | 制作・効率化ツール

以前、このブログでも紹介したことがある、HTML5やCSS3のブラウザサポート状況を簡単に調べられる「Can I use…」ですが、そのデータを記事に簡単に挿入できるWordPressプラグイン「Can I Use? Shortcode 」が便利そうなのでご紹介。

プラグイン導入後、WordPressのショートコードを使って以下のように記述するとflexboxのブラウザサポート状況を表示できます。

[ciu-display feature="flexbox"]

こんな感じで ↓

CSS Flexible Box Layout Moduleのブラウザサポート状況

Desktop

  • 4*
  • 2*
  • 10*
  • 12.
  • 3.1*

Mobile / Tablet

  • 3.2*
  • 2.1*
  • 12.
  • 135
  • 137

* ベンダープレフィックスが必要

  • サポート:
  • Yes
  • No
  • Partially
  • Polyfill

Stats from caniuse.com

導入方法

  1. Can I Use? Shortcode」プラグイン をダウンロード
  2. /wp-content/plugins/にプラグインのフォルダごとアップロード
  3. 管理画面の「プラグイン」画面から有効化
  4. ショートコードを記事に挿入

ショートコードの書き方

以下のように記述してfeature=""のところに、調べたい要素を記述するだけです。たとえば、HTTP/2やpictureのサポート状況を挿入する場合以下を記述します。

[ciu-display feature="http/2"]
[ciu-display feature="picture"]

pictureのサポートは、IEとWebkitが…

Picture elementのブラウザサポート状況

Desktop

  • 38
  • 38
  • No
  • 25
  • 9.1

Mobile / Tablet

  • 9.3
  • 135
  • 80
  • 135
  • 137

* ベンダープレフィックスが必要

  • サポート:
  • Yes
  • No
  • Partially
  • Polyfill

Stats from caniuse.com

表示のカスタマイズ・日本語化とスタイルの変更点

このブログに導入したものは、日本語化をして表示要素のカスタマイズを行い、スタイルを大幅に変更しました。その際、下記2つのファイルに変更を加えました。本来、GithubでFork できたらいいんでしょうけど、使い方に自信がないのでそっとしておきます。

caniuse-shortcode-master/lib/display.php

  • タイトル部分に「…のブラウザサポート状況」と追加
  • その他の英語部分を日本語化
  • 要素の説明文を非表示
  • 要素のステータスを非表示

caniuse-shortcode-master/lib/css/caniuse.css

  • このブログのスタイルにあわせるために、オリジナルから大幅にスタイルの変更をしました
  • SCSSにしてcaniuse.min.cssに書き出されるようにしました

改善の要望

  • 最後に表示されるCan I Use…へのリンクを要素の詳細ページに直接貼りたい
  • 必要ない場合は、プレフィックスに関する注記を非表示にしたい

GithubのForkの仕方とかIssue投稿のマナーとか、学ばないとな〜と思う今日この頃でした。

以上、報告終わります!

デザイナーやディレクターも知っておきたい、ページ表示速度の高速化の基本

2015/05/05 13:45 | ウェブ制作・運営ノウハウ

スマホからウェブにアクセスするユーザが増え、ウェブサイトの表示速度の高速化がより重要な制作の課題になっています。1ページもののサイトなら、フロントエンド・エンジニアが一人で実装できるかもしれませんが、ある程度の規模のウェブサイトではワークフローやサイト全体の設計にも関わってきます。また、表示速度の高速化の方法を知らなければ、最適化しやすい、より高度なデザインは実現できないでしょう。エンジニアだけでなく、デザイナーやディレクターがこういった情報を知っていれば、よりスムーズに結果を出せるウェブサイト制作ができるはずです。

ページ表示速度の改善にはいろいろな方法がありますが、この記事では一番効果がありそうなところから攻めていきたいと思います。自分もまだまだ勉強中なので、まずはfilament groupのScottさんの記事 ClearleftのJeremyさんの記事 を参考に、フロントエンドでできることにフォーカスして整理してみました。

続きを読む

レスポンシブサイトの手書きワイヤーフレーム用、A4スケッチシートを作ってみた

2015/03/17 22:40 | 制作・効率化ツール

Bootstrapを使ってレスポンシブなランディングページ制作の効率化を図ろうと思っているのですが、どのようなワークフローが最適なのか試行錯誤しながら進めています。Bower使ったほうがいいのか、とか。いきなりコーディングを始めてプロトタイプ作るほうが効率良いのか?とか。ワイヤーどうしようか?とか。

で、結局レイアウトのベースになるワイヤーフレームがあったほうが良いという結論に至ったので、A4紙に印刷できるスケッチシートを作ってみました。たいしたモノではないですが、あったら便利だし、整理しやすくなると思ったので、このブログでもシェアさせていただきます。PDF版、ai版をアップしておきますので、使えそうだったらご自由にお使いください。

説明と注意点

  • レスポンシブな縦長サイトでも数ページにわたってスケッチできるようにデザインを最適化しました
  • 適宜、ボックスの上と下の点線を結んで閉じてください
  • レイアウトの両側にコメントを書けるように、極力スペースをとりました
  • 数ページになると思うので、ページのタイトルの他にXページのYページ目(例: Page 1 of 4)と書く欄を設けました
  • バージョンと日付も書いておきましょうね
  • やっぱり、えんぴつと消しゴムで、書いて消して、書いて消してしながらスケッチするのが効率的です
  • スケッチは、やっぱり紙ですよ、紙。ね
  • フチなし印刷できるといいんですけどね
  • 改善のアイディアなどありましたら、ぜひコメントでお知らせください

WordPressでレスポンシブ・イメージの自動化を可能に。RICG公認プラグインが公開

2015/02/06 22:33 | レスポンシブWebデザイン

追記: 2016.01.29

WordPress 4.4からレスポンシブ・イメージがCoreに実装されました。詳しくは以下をご覧ください:

レスポンシブ・イメージの仕様策定や普及に努めているRICG(Responsive Images Community Group) が公認したレスポンシブ・イメージのWordPressのプラグイン が公開されましたね。このプラグインを使うとWordPressでのレスポンシブ・イメージの解像度対応の自動化が可能になります。RICG公認のプラグインが出たことでプラグインの開発や普及が加速すると嬉しいですね。

そもそもレスポンシブ・イメージってなによ?という方は、こちらあたりをお読みください。

目次

  1. レスポンシブ・イメージ・プラグインの特徴
  2. プラグインの導入手順
  3. 画像運用の自動化が可能に
  4. WordPressが書き出す画像の最適化
  5. 最後に

レスポンシブ・イメージ・プラグインの特徴

このプラグインは、WordPressのコアチームとRICGメンバー(Mat Marquis氏とTim Evko氏)が中心となって開発 しているもので、Evko氏のwp-tevko-responsive-images のフォーク版だそうです。次のリリースはWordPress.orgのプラグイン紹介ページ でFeatured Pluginsとして取り上げられる予定で、さらにWPコアにも組み込まれる可能性があるとのうわさ もあります。

a. レスポンシブ・イメージの解像度対応が可能に

このプラグインを使うと、WordPressでレスポンシブ・イメージの解像度対応が自動で行えるようになります。WordPressのアップローダー経由でアップした画像に、複数解像度の画像へのリンクをsrcsetを使って記述してくれるプラグインです。

srcsetの記述は以下のようになります:

<img src="/path/to/image.png"
srcset="/path/to/image-300x150.png 300w,
/path/to/image-520x260.png 520w,
/path/to/image.png 1000w" />

b. アートディレクションは未対応

このプラグインは、あくまでsrcsetを使った解像度対応を可能にするもので、画面サイズによって写真のクロップやプロポーションを変更するアートディレクション対応はできません。アートディレクション対応はWordPressのコア部分にも関わってきそうなので、そう簡単には実装できないかもしれませんね。

c. Picturefill 2.2.0を使用しています

srcsetがサポートされていないブラウザ向けに、レスポンシブ・イメージのポリフィル「Picturefill 2.2.0 (Beta) 」を使っています。そのため、このプラグインをインストールするとpicturefill.jsが読み込まれるようになります。

<script type="text/javascript" src="/rriver/wp/wp-content/plugins/ricg-responsive-images/js/picturefill.js?ver=2.2.0"></script>

※Picturefill 2については、以前のまとめ記事で詳しく書いていますので、良かったらご参照ください。

d. srcsetのサポート状況

ちなみに、srcsetのブラウザ・サポート状況をCan I Use で見ると以下のような感じです。

  • ChromeとOperaはフルサポート
  • Mac / iOS Safariは、部分サポート
  • IEではサポートなしですが、 開発中 だそうで!(スパルタンではどうなんでしょうね?※)
  • Firefoxではデフォルト設定ではサポートなし。設定を変更すれば可

思ったより対応の進みが遅いですね。やっぱり時間かかりますねぇ…

[追記: 2015/02/08]
※ スパルタンでもWeb標準対応のロードマップは引き継ぐ ようなので、少なくとも<img srcset>はサポートされるようです。<picture>は「どうしようか考え中(Under Consideration) 」になっているので、わからないですけど。

プラグインの導入手順

このプラグインの導入には、以下の2つのステップが必要になります。

  1. プラグインのインストール
  2. WordPressの画像書き出し設定を追加

考えればわかることなんですが、#2についてはプラグインのサイト にひと言も記述がないので少し戸惑いました。

1. プラグインのインストール

プラグインのサイト からダウンロードしたファイルを、/wp-content/pluginsフォルダに入れて管理画面から有効にするだけです。

2. WordPressの画像書き出し設定を追加

複数サイズの画像が書き出されるようにfunctions.phpadd_image_size を使って設定を追加する必要があります。※テーマなどの設定によっては、すでに記述があるかもしれないので上書きしないように要確認です。

functions.phpに追加する設定の例:

add_image_size( 'large-smartphone', 520);

画像運用の自動化が可能に

このプラグインを使えば、レスポンシブ・イメージの解像度対応が自動化できます。たとえば、以下のような運用も簡単に行えます。

  1. 画像の最大幅をコンテンツの最大幅の2倍で保存する(ピクセル比2倍の高解像度画面まで対応)
  2. タブレット向け、スマホ向けの画像サイズをWordPressで自動生成
  3. プラグインを使って<img>タグにsrcsetを自動挿入

たとえば、コンテンツの最大幅を960pxとした場合、functions.phpに以下の記述を加えることで、ピクセル比2倍の画面まで対応できますよね。360はスマホ、720はタブレット、960はデスクトップというイメージでしょうか。

add_image_size( 'large', 1440);
add_image_size( 'large', 960);
add_image_size( 'medium', 720);
add_image_size( 'small', 360);

この設定を追加して幅が1,920pxの画像をアップすると、オリジナルに加えて指定したサイズの画像が書き出されます。そして、画像を投稿に挿入すると、以下のような<img>タグが挿入されます。1,920pxの画像を準備するのは現実的かどうかはさておき、これで自分で複数の画像を作らなくてすみますね。

<img src="/path/to/image.jpg"
srcset="/path/to/image-720x659.jpg 720w,
/path/to/image-960x879.jpg 960w,
/path/to/image-1440x1319.jpg 1440w,
/path/to/image-360x329.jpg 360w,
/path/to/image.jpg 1920w" />

上のコードは、見やすいように画像へのパスは実際のものとは違うものにしています。
あと、画像パスの記述順が、720、960、1140、360、1920となっていますが、これはプラグインが書き出したコードそのままの順番になっています。かなりランダムですが理由はわかりません。。。

WordPressが書き出す画像の最適化

WordPressが自動で画像を書き出してくれて嬉しいのですが、画像の最適化が気になったので、書き出された画像ファイルをImageOptimにかけてファイルサイズを比較してみました。そこそこ差が出るようなので、最適化については別途、対応を考えたほうが良さそうですね。

  WPオリジナル ImageOptimで最適化 サイズの差
1440 x 1319px 719KB 659KB 60KB
960 x 879px 366KB 334KB 32KB
720 x 659px 211KB 193KB 18KB
360 x 329px 54KB 50KB 4KB

ちなみに、検証に使った画像はこちらです。1920 x 1759px。PhotoshopでJPEG 60%でWeb用に保存。1.1MB

最後に

プロダクションサイトでの使用には、もう少しじっくり検証が必要かと思いますが、ざっと見たところ良い感じですね。プラグインのサイトの情報を、もう少し充実させてくれると、もっと楽に導入できるんですけどね。笑

ゆっくりですが、レスポンシブ・デザインまわりもじわりじわりと進化を遂げていますね。レスポンシブ・デザインといっても、いろいろなやり方がありますが、こういった技術の開発が進んで普及すれば、制作者の選択肢が増えて良いと思います。最終的には、どんなデバイスでアクセスしてもユーザにとって、より使いやすいサイトが増えることを切に願ってます。

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いま話題のMVNOってどうなの?さようなら3大キャリア、こんにちはIIJみおふぉん

2015/01/31 17:56 | IT・ガジェット

あけましておめでとうございます。
もう1月も最後の日になってしまいましたね。今年は本厄絶好調の年なんですが、年齢を重ねるごとに月日が経つのが早く感じるのはなんでなんでしょうね?

さて、久しぶりの投稿ですが、今回はウェブ制作とは直接関係ない話です。「明日のウェブ制作に役立つ情報を」がこのブログの命題ですが、家庭の携帯事情はウェブ制作にも大きく影響を与えると思いますので、まったく関係ない話でもないですかね。笑

ここでまとめた情報が、MVNO活用を考えている制作者の方のお役に立てば幸いです。 続きを読む

OS X YosemiteでVMware Fusion 5.xが動かない!Win7のVirtualBoxへの移行手順のまとめ

2014/11/08 12:52 | 制作・効率化ツール

「OS X YosemiteにアップグレードをしたらVMware Fusionが動かなくなった!」と幻滅した方は少なくないのではないでしょうか?僕はその一人です。

VMware Fusionはバージョン3からアップグレードして使ってきたのですが、OSのアップグレード対応のみにお金を払うのが嫌になったので、この機会にオープンソースのVirtualBox に移行することにしました。

自宅のMac用だし、使用頻度もそれほど多くないし、高機能はいらないし。

え?ケチくさい?
えぇ、ケチですみません。。。笑

VMware FusionのWin 7 Home Premium 64bitの移行手順

VMware FusionにはWin 7の64bit版を入れていたので、ここではその移行手順をまとめてみました。ディスプレーの自動リサイズ仮装マシンのディスクサイズの変更で困ったので、それらについても「トラブルシューティング」のセクションで対処法を書いておきます。

BrowserStack Remote TestKit のようなテスト環境構築が必要のない便利なサービスもありますが、いざという時のためには実際のOSが動かせる仮想環境でテストできるようにしておきたいですよね。

以下、YosemiteにアップグレードしてVMware Fusionが動かなくなって困っている方のお役に立てれば幸いです。

目次

  1. VirtualBoxのインストール
  2. Win7のVMDKファイルのコピー
  3. 新規仮想マシンの作成
  4. 仮想マシンにGuest Additionsをインストール
  5. トラブルシューティング
    • ディスプレーの自動リサイズが機能しない
    • 仮想マシンのディスクサイズが変更できない

VirtualBoxのインストール

VirtualBoxのウェブサイト からファイルをダウンロードしてインストールします。僕がインストールした時点では、バージョン4.3.18 r96516でした。

Win7のVMDKファイルのコピー

VMware Fusionの仮想マシン・ファイル「*.vmwarevm」を右クリックして、「パッケージの内容を表示」させます。

*.vmdkファイルをコピーする

パッケージ内にある*.vmdkファイルを任意の場所にコピーします。VirtualBoxで仮想マシンを作成する際に、この*.vmdkファイルを使います。

新規仮想マシンの作成

VirtualBoxを立ち上げて、「新規」ボタンをクリックして、表示されるダイアログに従って新規仮想マシンの作成をします。

作成画面:その1

名前に「Win7」とか「Windows 7」と入力すると、自動的にタイプとバージョンが選択されました。

作成画面:その2

一番下の「すでにある仮想ハードドライブファイルを使用する」を選択して、先ほどコピーした*.vmdkファイルを選択します。

作成画面はこれで完了です。あとは、設定画面から細かい設定を変更します。

「システム」設定画面

CD/DVDドライブのないMacBook Proにインストールしたので、僕の場合、フロッピーとCD/DVDからチェックを外しました。

「ストレージ」設定画面

ここの設定に手こずったので、少し詳しく説明します。

まず、以下の「コントローラ:SATA」を選択して、右下の「-」ボタンをクリックして削除します。

今度は、「コントローラ:IDE」の右にあるハードディスクアイコンの「+」ボタンをクリックして、先ほどの*.vmdkファイルを選択します。

そして、追加した*.vmdkファイルを「IDEプライマリーマスター」に設定します。

これで、とりあえず仮想マシンが動くはずです。

仮想マシンにGuest Additionsをインストール

仮想マシンを起動すると、ファイルメニューに「Devices」というメニューが出てくるので、そこから「Insert Guest Additions CD Image…(Host+D)」を選びます。これをすると、仮想マシンのCDドライブに「VirtualBox Guest Additions」が出てくるので、そこから「VBoxWindowsAdditions.exe」を実行してGuest Additionsをインストールします。

これで、ディスプレーの自動リサイズも機能するようになります。

僕の場合この手順を知らなかったので、ファイルメニューの「View」の「Auto-resize Guest Display」がグレーアウトしてていて、自動リサイズ機能を使えるようになるまでに結構時間を費やしてしまいました。

トラブルシューティング

ディスプレーの自動リサイズが機能しない

上述したGuest Additionsをインストールすると「View」メニューの「Auto-resize Guest Display」が使えるようになります。

仮想マシンのディスクサイズが変更できない

コマンドラインツールを使うと仮想マシンのディスクサイズを変更できるのですが、VMware Fusionが書き出したVMDKファイルのサイズ変更はできないようです。そのため、以下の手順を踏む必要があります。

  1. VMDKファイルをVDIファイルに変換
  2. VDIファイルをリサイズ
  3. VDIファイルをVMDKファイルに変換しなおす
  4. Windowsのディスク管理ツールでパーティションを拡張する

※VirtualBoxはVMDKとVDIの両方をサポートしているので、どちらも使えます。

VMDKファイルからVDIファイルへの変換

VirutalBoxをインストールすると、VBoxManageというコマンドラインツールがインストールされます。VMDKファイルからVDIファイルへの変換は、このツールで、以下のコマンドを使って行います。

$ VBoxManage clonehd --format vdi [変換元のファイル名.vmdk] [変換先のファイル名.vdi]

VDIファイルをリサイズ

VDIファイルのリサイズもVBoxManageツールを使って行います。たとえば、20GBにリサイズしたい場合、以下のようなコマンドを実行します。

VBoxManage modifyhd [ファイル名.vdi] --resize 20480

まとめ

以前はVirtualBoxはとっつきにくい感じがして敬遠していたのですが、バージョンが上がって洗練されたからなのか、それほど手間をかけずにWin 7を動かせるようになりました。MacBook AirとくらべてMacBook Proだとサクサク動くし、あとはmodern.ie で他のバージョンのIEテスト仮想マシンをゲットすれば完璧ですね。

英語ですが、以下のサイトを参考にさせていただきました:

レスポンシブ・イメージの「RICG」ニュースレターでRriverの記事が紹介されちゃいましたw

2014/10/21 22:58 | レスポンシブWebデザイン

RICGというレスポンシブ・イメージのコミュニティグループのニュースレターで先日投稿したRriverの記事「なんでもかんでも<picture>要素を使えばいいわけじゃない!レスポンシブ・イメージ実装の際の注意点」が紹介されていて嬉しかったので自慢です。

RICG(Responsive Images Community Group) のニュースレターをiPhoneで眺めていたら、以下の文章が目に入ってきて、

Responsive Images: getting bigger in Japan all of the time.
(レスポンシブ・イメージ: 日本でもずっとビッグになってるみたいだよ!)

「おっ?!もしかして?」自分の記事が紹介されてるのか??と思ってクリックしたら、自分の記事でした!笑

リンクしていただいてありがとうございましたw
はい、それだけです。笑

RICGのニュースレター

RICGのニュースレターでは、レスポンシブ・イメージの最新動向が紹介されています。ブラウザ・サポートの状況や関連記事も紹介されているので、とても勉強になります。RICGウェブサイト から購読できますよ。

レスポンシブ・イメージのブラウザサポート状況

ついでなので書いておきますと、レスポンシブ・イメージのブラウザサポート状況は以下のとおりです。

  • Blink: Chrome 38正式版でpicture要素とsrcsetが実装済み
  • Webkit: Safariでsrcsetが実装済み。picture要素は未実装
  • Mozilla Firefox 33でpicture要素とsrcsetがフラッグ付きで実装済み(設定変更の必要あり)
  • IE: 実装を考え中

※ Blinkを使っているOperaでも実装済みになります。

他のレスポンシブ・イメージ関連の記事

こちらもご参考までにどうぞ:

まったくの勘違い!Appleはトップページで自動送りカルーセルをやめてませんでした

2014/10/18 14:48 | ウェブ制作・運営ノウハウ

iPad Air 2とiMac with Retina 5K displayが発表されましたね。
世間のみなさんが、なにが発表されるかワクワクしているころ、僕は発表後のAppleウェブサイトが気になってドキドキしておりました。

というのも、先日「Appleがトップページで自動送りカルーセルをやめた理由」という記事を書いていたからです。

新製品発表後のApple.comトップページ